研修プログラム
泌尿器科専門研修は2年間の初期臨床研修が終了した後に開始され、4年間の研修により専門医の育成を行います。名古屋大学泌尿器科専門研修プログラムは名古屋大学医学部附属病院を基幹施設として愛知県、岐阜県、三重県にある20の関連病院に愛知県がんセンターを加えた21の連携施設から成ります。本研修施設群の年間手術件数は1万件を超え、またロボット支援手術を実施する病院が18施設に及びます。また、サブスペシャリティーについても悪性腫瘍に加えて腎移植、下部尿路機能障害、尿路結石、女性泌尿器、小児泌尿器、ED・性機能障害などの領域を専門的に診療する施設を有し、幅広い領域の専門家が指導に当たります。名古屋大学泌尿器科専門研修プログラムでは基本的に4年間のうち半年から1年間の研修を基幹病院(名古屋大学医学部附属病院)で行います。そして4年間の研修修了後に日本泌尿器科学会専門医の資格が得られるように研修していただきます。
専門医取得までの流れ
泌尿器科専門研修プログラムは、平成30年(2018年)より日本専門医機構の制度によるものとして開始されました。「泌尿器科専門研修プログラム整備基準」に則ったプログラムにて4年間の研修を修了した後、泌尿器科専門医の認定を受けることができます。
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専攻医登録
初期研修2年目の秋頃
(年により異なります) -
研修開始登録
専門研修プログラム登録・
採用年の4月1日~5月末日 -
専門医認定申請(受験申請)
泌尿器科専門研修4年終了時
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専門医認定試験(毎年9月)
泌尿器科専門研修4年終了時
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応募から採用の流れ
(2024年度)初期研修2年目の方が応募可能です。毎年5月から11月末まで募集しています。8月に医局説明会を行います。研修医2年目だけでなく、研修医1年目や学生も参加可能ですので興味のある方は是非ご参加ください。
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ご相談や見学について
入局についてのご相談は下記までご連絡ください。また、休暇などを利用した見学も年間を通して受け入れていますのでお気軽にご連絡ください。
お問い合わせ先
名古屋大学大学院医学系研究科
泌尿器科学教室(担当:医局長 石田 昇平)
専門医資格取得後のキャリア
外科系診療科であり幅広い領域を扱う泌尿器科では専門医資格を取得した段階ではまだ日常臨床や手術における様々な困難に対して独力で十分な対応をするには知識、経験ともに不十分です。我々は十分な知識、経験をもとに自信をもって対応できる「真のプロフェッショナル」となるためにはさらに5年程度は適切な指導のもと経験を積むことが望ましいと考えており、少なくとも卒後10年目までは責任をもって成長をサポートします。
専門医資格取得後は基本的にまず数年間は引き続き関連病院で勤務して臨床の経験を積んでいただきます。この間に腹腔鏡技術認定医の応募なども可能です。その後は本人の希望に応じて1)大学院に進学して基礎研究や疫学研究などを行う 2)国内留学(関連病院またはそれ以外のハイボリュームセンター)でサブスペシャリティー分野の臨床研鑽を行う 3)関連病院で勤務しつつ後進の指導に当たる などの選択肢があります。なお、基礎研究に強い興味がある場合は4年間の専門研修終了時点で大学院に進学することも可能です。大学院進学後は希望者は海外留学ができます。また、十分な英語力、臨床力を兼ね備えている場合はクリニカルフェローとして海外臨床留学にチャレンジすることも可能です。
また、名古屋大学泌尿器科の同門会員には開業医として地域医療を支えている医師も多く在籍しており、開業については随時相談できます。
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一人前の泌尿器科医になるまで
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サブスペシャリティー教育
関連病院以外の国内留学先(例)
- 国立がん研究センター中央病院
- 東京女子医科大学(腎移植)
- 名古屋第二赤十字病院(移植外科)
- あいち小児保健医療総合センター
(小児泌尿器科) - 京都大学
- 神戸市立中央市民病院
- 倉敷中央病院
- 静岡県立総合病院
- 札幌医科大学(性別適合手術)
- 兵庫医科大学(尿道形成)
- 関西医科大学 他
海外留学先(例)
- ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)
- トロント大学(カナダ)
- ジョンズ・ホプキンス大学(米国)
- MDアンダーソンがんセンター(米国)
- ピッツバーグ大学(米国)
- モナッシュ大学(オーストラリア)他
1日・1週間のスケジュール
大学病院ではチーム制(2チーム)で診療していますので、入職前にチームへ割り振られます。
毎朝モーニングショートカンファレンス(手術症例、前日入院症例)を8時15分より行います。その後、担当患者手術や、外来診察・検査へと移動します。外勤日は外勤先で勤務します。
火曜日15時30分からは教授による病棟回診を行います。担当患者の説明を行うことで症例に対する理解度とプレゼンテーション能力を養います。
16時から全体カンファレンスを行い、入院中の患者や翌週の手術症例の検討を行います。
また多職種カンファレンスも同時に行い、放射線診断科、放射線治療科、化学療法部との合同カンファレンスで治療方針を綿密に検討します。月に1回は院内病理カンファレンスおよび他大学の泌尿器病理専門医による症例供覧があります。