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教授からのメッセージ

教授 赤松 秀輔
Shusuke Akamatsu 教授赤松 秀輔

超高齢化社会を迎え、排尿困難、尿漏れなど、排尿に関する諸問題を抱える人口が増えています。また、男性のがん罹患患者数で第一位である前立腺がんを始めとして尿路性器がんの患者も増加の一途をたどっており、泌尿器科医の需要は高まっています。さらに泌尿器科では腎移植や女性泌尿器科、小児泌尿器、アンドロロジーなど多岐にわたるサブスペシャリティーがあります。治療も多くの他の臓器領域で内科・外科があるのに対して泌尿器科では検診から診断、内科的治療、外科的治療まで全てを自科で行うため、患者さんを最初から最後まで一貫して診れるという特殊性があります。さらに、泌尿器科では手術においても内視鏡や腹腔鏡、ロボット支援下手術などが他領域に先駆けて導入され進歩してきた経緯があり、技術の発展をいち早く取り入れる進取の気性に富む科であることが特徴です。薬物治療においてもがん領域を例にとると組織型や特性が全く違う複数の臓器のがんを扱うため抗癌剤、免疫治療、分子標的薬、抗体薬物複合体、内照射など、多種多様な治療を行うことができます。このように、泌尿器科には様々な対象患者、疾患・治療があり、幅広い選択肢の中からキャリアを形成することが可能です。

名古屋大学泌尿器科では「真のプロフェッショナルの育成」を掲げています。そして単に専門医資格を取得するだけでなく、その後も個人のキャリア展望に応じて様々な研鑽の機会を提供し、将来的に開業しても勤務医として働いても自信を持って診療できるような教育を行っています。大学院進学も基礎研究に元々興味がある方だけでなく、臨床能力をさらに伸ばしたいという方にも推奨しています。現在の複雑化した医療においては基礎研究と臨床の境界がボーダーレスになっており、基礎研究を行い科学的な思考法を身に付けること、そして自身の研究テーマの周辺知識について詳しく学ぶことが臨床能力の向上に直結する場面が増えています。すなわち、基礎研究を経験することでより臨床がより面白くなると言えます。大学院進学後は希望があれば海外留学を積極的に推奨しています。また、大学院進学を希望しない場合でも希望があれば様々なサブスペシャリティーについて国内臨床留学によるスキルアップが可能です。

名古屋大学泌尿器科グループでは男女共同参画、働き方改革を中心としたダイバーシティーを推進していますが、それには十分な数の医局員がいることが必要です。様々な考え方をもった方が少しずつお互いを支えあうことで頑強かつ柔軟なグループを形成し、総合的に臨床・研究・教育いずれにおいても本邦を代表する、そして世界と伍する名古屋大学泌尿器科を作り上げたいと思っています。出身大学による扱いの違いなども全くありませんので少しでも興味がある方は是非、ご連絡ください!

女性医師の活躍と
ダイバーシティ推進

男女共同参画、ライフワークバランスなど女性の働き方に注目が集まるようになって久しいですが、当科にも多くの女性医師が所属し大学または関連病院で働いています。また、医学部入学者に占める女性の増加に伴い、泌尿器科を志望する女性医師も年々増加しています。しかし、せっかく医師になったものの、出産・育児をきっかけに仕事を離れなければならないということは、女性医師本人のキャリア形成の観点からも課題です。名古屋大学泌尿器科では女性であることを理由に優秀な医師がキャリアを諦めることがないよう、ライフステージの変化に柔軟に対応できる環境と制度を整備しています。特に出産・育児中においても、意思・希望を伝えていただき、制約のある中でも責任を果たせる仕事を行い無理のないキャリアを継続して積むことが出来るようにしています。もちろん、フルタイムで制限なく働ける方は性別による差はなくキャリアを積んでいただきますし、一時期仕事量を減らしていた方でもその後の希望によってしっかりと第一線で活躍できるように調整します。
また働く人の考え方も少しずつ変わり、ジェンダーバイアスなく働き方を工夫する風土ができつつあります。出産、育児等により休職・離職を選択した医師や、介護などのやむを得ない事情でブランクが生じた医師であっても専門医資格を取得し仕事を続けられるよう、ライフイベントと医師のキャリア形成の両立を図り、皆が少しずつ助け合うことで当たり前に活躍できる、性差のない「お互い様」の環境を目指しています。
日本泌尿器科学会ではDiversity, Equity, and Inclusion (DE&I)に向けた取り組みを進めており、名古屋大学泌尿器科もダイバーシティ推進に積極的に取り組んでいます。

入局に関するお問い合わせ先

東海地方出身を問わず、幅広く一緒に働く人材を募集しています。専門研修プログラムに応募を考えている研修医の先生はもちろん、泌尿器科に興味のある学生さんも、連絡お待ちしています。名古屋大学泌尿器科のみならず、関連病院への病院見学に関しても随時、相談に乗らせていただきます。

お問い合わせ先

名古屋大学大学院医学系研究科
泌尿器科学教室(担当:医局長 石田 昇平)

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